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〜アウカ族探訪記 6〜  
「彼はまだこの部落にやってきたばかりの非クリスチャンです」武器を手にしていない彼に私は思い切って近づき、手をさしのべた。彼も手を出したが目は私を睨みつけたままだった。最後の家で、中から出てきた老人が我々を見てつぶやいた。「わしは昨日、お前たちが来る夢を見た」ティワナには学校もあった。授業はアウカ語で行われていた。教師はパットというアメリカ人の女性宣教師だ。私は黒板に日本語を書いてみせ、自分がどこから来たか説明しようとした。しかし、アウカに地球を説明することは不可能だという。ティワナに住むアウカは全員が、この学校の生徒で、クラスは成人の男、女、子供の男と女の四クラスに分かれている。授業内容は工作、絵画、アウカ語で、アウカは文字を持たないのでアルファベットを使っている。そうこうしているうちに約束の一時間を三十分もオーバーしてしまった。パイロットは時計を気にしてせきたてる。われわれはパイナップルとサトウキビのもてなしをうけたあと、セスナ機の横で全員の記念撮影をし、槍と吹き矢をみやげにもらって、このあわただしい訪問を切り上げた。機上の私の胸のうちを、色々な思いがよぎった。「やはりアウカは生まれつきの殺人者なのだろうか」肉親をすべて殺され、部落から逃げ出してきた少女は「アウカを信用してはならない。親しそうに見えるかもしれませんが、急にふりむいて殺すでしょう」と語る。一方、おうむ、さる等ペットを飼い、子供におとぎ話を聞かせ可愛がる・・・答えは出たようでもあり、やはり謎のままのようでもあった。我々、いわゆる”文明人”と称する連中もいまだに中東、アフリカなど、地球のどこかで殺し合いを続けている。レイチェルは「アウカとわれわれでは殺人についての考え方が違う」と言ったが、ほんとうにそういいきれるのか?我々は我々でかってに殺人をある意味で正当化している部分があるくせに、アウカは特殊な人種であると決めつけているだけではないだろうか?朝もやですっかりおおわれていたエクアドルのジャングルの上空は、帰路にはすっかり晴れ、目にしみるように青かった。終

莫の狩りに失敗したアウカ

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