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掘り出し物
 
サハリンで樺太時代の集落跡の調査を行っていた時の事です。地面を掘ると、当時のお店の名前、住所、電話番号の書かれた湯のみ、お酒やお米の宣伝がかれたお猪口、足袋、レンガ、歯ブラシなどなど、日常の生活用品がたくさん出てきます。ちなみに、掘る場所を選定する時に考古学者の方がまず目をつけるのが、川、海などに面した斜面、土手です。全く平らなところよりも、穴であったり、斜面上のところに、物は埋まっている事が多いです。続縄文時代の住居跡にしても、食べた動物の骨、貝殻、石斧、矢じりなどの狩猟用具、土器の破片なども、やはりそのような場所を掘ると出てきます。良く考えてみると、現代の人も不法投棄をする時に、川の土手から川へ投げ込んだり、山の斜面に沿った林道から谷底に向けてゴミを捨てたりします。ゴミを捨てるのに、昔は合法も不法もなかったので、“とりあえず目の前から見えなくする”、それはやはり人間の習性なんでしょうか。
 それはさておき、地面を掘っていると、スコップに「カツン!」と金属に触れたような硬い音がしました。「何かな?」と思って拾い上げてみると、ちょうど手のひらに乗る“たわし”サイズの亀の形をしたものでした。材質は金属。道路の排水溝の蓋に使われているねずみ色の格子状のものと似ており、その格子をそのまま使い、首と手足をつけて亀にした感じです。「これは、何に使うのかな?」「傘立てにしては安定が悪そうだし、書道の文鎮ならもっと細長い方が使い易そうだし、ただの置物かな・・・?」と考え込みましたが、結局分からず終いでした。 今、目の前で使っている物、起きている出来事、今日過ごした一日、何事もなかったかのごとく明日には忘れ去られてしまいます。しかし、100年後、1,000年後に立派な歴史的資料、考古学資料として扱われます。それを考えると、今生きていることを大事にしたいと思う今日この頃です。

見る人が見れば、すごい物も・・
これなんですか?

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